2010年7月3日 土曜日
春休みをはさんで、ちょっと久々のことばのかたち工房。
おくれてきた新学期みたいでワクワクしながら児童館に到着したものの、しょっぱなから女子たちの奇襲にあう!
朝9時、準備開始。すると間もなく常連たちのマネキンになってしまった。「コーディネートしてあげる!」という「NO」と言わせない強力な言葉に身を任せてしまい、あえなく今日最初の敗北。けれど、彼女たちのセンス (色の組み合わせ方やバランスのとり方) の良さには、
「さすが女子!」と思わず感服でした。この辺は、工房での古着との関わり方にもつながっていますね、きっと。

この日、気がつけば工房のテンションは彼女たち「GALS」が中心になってつくっていました。
さて、そんなこんなでスタートした今回のことばのかたちは・・
「独立」
「使い回し」
「300円くらいのおみやげ」
「ふざけた印象」
「300円くらいのおみやげ」
「300円あったら何買う?」「お菓子。」
「お菓子何買うの?」「・・うまい棒。」
300円もあるんだから、もう少し贅沢してもいいんじゃ?・・いやいや、「好きな味が選べる」のは人気のお土産の条件でしょう!ということでかたちづくりへ発進。
午後から合流した初参加の作業員さんたちを巻き込んで、入口付近の制作ゾーンにて、そっと、でも着々と、うまい棒を大量生産していました。集まるうまい棒、不思議とみんな同じ大きさ。頭のなかにある「知ってるかたち」って、思った以上に正確に通じてます・・反対に、いざことばのかたちが出来上がってみると、いつもの通りでかなり自由なことになっちゃってるのも、また不思議です。

撮影ブーム再び
新カメラマンさんがバシャバシャと記録をとってくれるなか、恒例の撮影ブームが起こりました。「ちょっとかしてー」と言ってどこかへ消えたと思ったら、ものすごい量のデータを持ってかえってきたり、友達同士でキメ顔を撮り合ったり、連写でいろんな人の姿をコレクションしたり・・カメラマンは、さぞ冷や冷やしたことと思いますが、工房が終わってからそれらを見ていくと、なんとも味のある写真がたくさん!なかには、実物をスタッフが誰も見ていなくて、写真にだけ残っている作品もありました。こんなのいつ作ったんだよー!といいながら時差つきで知るその子の目線が、何だか分からないけど、とても愛しく感じられてしまいます。

「ことばのかたち」出る幕なし
振り返ってみて改めて感じるのですが、今回の工房は遊びの帝国でした。
「思うがままエネルギー」がそこらじゅうで飛び跳ねてぶつかって、部屋の中を充満していました。手足や口が勝手に暴れだしちゃう人たちと、それに巻き込まれちゃう人たち。とにかく刺激が強い1日でした。
気になるのは、「ことばのかたち」の出る幕がなくても、児童館の他の部屋と違う空間は作れていたのか、といことです。うーん・・悔しいことに、そこについてまだはっきり言えません。
けど、例えば自分のつくったものを「記録しよう」とする気持ちとか、人をコーディネートするのも立派な表現だし、毎回のように名前のない遊びが誕生していく。わたしたちも、彼らも、「なんかできそう」と思えてくるんじゃなかろうか・・

次回のことばのかたち工房は7月31日!
暑さに負けない彼らに負けないよう、気合い入れていきます!
(高梨千恵)
| kikuchi | 1. 西尾美也 : ことばのかたち工房, 活動ブログ | Trackback URL | No Comments (0)
2010年5月13日 木曜日
| usui | メディア掲載情報, 活動ブログ | Trackback URL | Comments (2)
2010年5月13日 木曜日
5月12日(水)
一ヶ月ぶりに、中村児童館に遊びに行ってきました。ぼくが行くのは基本的には中高生対応プログラムの時間。べつに狙って行っているわけじゃないのだけれど、その時間に暇なことが多いのです。
今日は、とても人が少なく、いつもは激しくバスケットボールをしている遊戯室も、高校1年になったばかりの男子3人が恋話に花を咲かせるダベリ場になっていました。「高1で彼女いないとかいって焦るぜマジで」「おめーはいい感じのがいるじゃねーか」「いや、あれはそういう風に見てないから!」みたいな。
一方、玄関前の広間では、4月から児童館のボランティアスタッフになったしげと職員のあんどーなつ氏が「来週の練馬子どもまつり」での出し物について相談しあっています。「ちゃんばら見せるか、ジャグリングやるか、バルーンアートか…どうしよー!なにしよう…」と言いながらも、来週のお祭りを楽しみにしている感じ。ぼくは東大泉児童館の応援で関わるけど、こりゃステージは見逃せないなと。
思えば、中村児童館は「児童館」といいながら、高校生やボランティア(ぼくもここに含まれる)が割と自由に出入し、いつもなんか面白いことしよーぜ、ってな具合に企画を考えている。以前実施された「絶対に笑ってはいけない中村児童館」もそんなノリから生まれた企画で、初めは冗談かと思っていたけど、本当にカタチにしてくれた。
今日も、「町に出てなにかしようよ」という話から「密告者」という遊びをしよう!ということになって、それを試しにやってみることに。

「密告者」は自分しか知らない番号をテープに書いて背中に貼る。それを敵に見られないようにしながら、敵の番号を見て、本部に密告する、という遊び。背中を見られないように必死になると、人間は奇妙キテレツな格好を必死の形相でするもので、それがとても可笑しいのです。初めは4人で始まった「密告者」も、どんどん増えて最後は10人ぐらいに。ぼくは開始30秒くらいで隠れいていた子に密告され、早々に脱落しましたが。
うーん、なんだかこうして文章にすると少しショボく見えます。現場はもっと迫力があって、可笑しい空間。出来事が連鎖的に起こっていくあの時間は、実にクリエイティブです。
来週もまたいけるかな?
臼井隆志
| usui | 活動ブログ, 活動日誌 | Trackback URL | Comment (1)
2010年4月22日 木曜日

4月16日(金)より、大泉の名店「ポラン書房」にて、西尾美也プロジェクト「ことばのかたち工房展」が開催されています。
本展では、アーティスト西尾美也が考案した「ことばのかたち工房」という仕組みを使って、アーティスト・イン・児童館 実行委員会が子どもや町の商店主たちを巻き込んで自由に遊んだその成果を展示しています。
絵本から哲学書まで、たくさんの本(=ことば)が並ぶ空間に、「ことばのかたち」は浮かんでいます。

古書店ならではの展示として、「ことばのかたち工房」の意味とイメージに関わる書籍を選書し展示しています。これがなかなか面白い。
さぁ、その全貌は、ご来店してのお楽しみ!
| usui | 1. 西尾美也 : ことばのかたち工房, 活動ブログ | Trackback URL | No Comments (0)
2010年4月3日 土曜日
開放感

粉

カルチャーショック

若返り

思わぬ発見

とても薄い

透ける対策

好みのみどり

衛生的

ナチュラル

| usui | ことばのかたち図鑑 | Trackback URL | No Comments (0)
2010年3月29日 月曜日
朝8時。ことばのかたち工房の作業員がHOUSE MACKARI(事務局)に集まり、おべんとうチームと工房ワゴンチームにわかれて児童館に出動する準備を始めます。

工房ワゴンに古着と道具・おべんとうをのせて出発。台車のキャパもそろそろ限界なのでリヤカーが欲しいところ。

移動中、ご近所の方や豊島園まで歩くというイベントに参加している方と会話しながら工房ワゴンは児童館へ向かいます。

児童館に到着して、作業の準備をしていると「邪魔をする」という関わり方で集まってくる人たち。

作業員は古着を解体しながら<ことばのかたち>を考えます。最近のわたしたちは「歩きながら考える」「手を動かしながら考える」「おいしいご飯をたべながら考える」など「○○しながら考える」というスタンスでミーティングをするとわくわくをひらめくことが多いので、これもその実践のひとつ。「壊しながら考える」。

解体しながら<ことばのかたち>を考えるとき、最初はカラダとアタマが別々に動き始めるのですが、解体していくうちに、おもしろいかたちや素材の意外な性質を発見し、そこから「ことばのかたち」のイメージや要素に発展していくことがあります。 バラバラだった要素が1つの<ことば>によって集約され変化し再構築していく、そんな遊びの中で<ことばのかたち>はうまれていきます。
この日のことばは<好みの緑><衛生的><ナチュラル>。

今回はいつも手書きで掲示している<ことば>をプリンタで出力してみました。新住民たちの手描きの手記があふれる中で、空間に埋もれることなくパリッとした存在感があったので、次回もこの形式でやりたいなとおもいます。
<ナチュラル>ということばのかたちのできるまでのドラマを1つご紹介。
作業員がナチュラルのイメージから白い古着をピックアップして解体を始めていると、なんだか骨みたいだね!という声からナチュラル→骨→化石→恐竜…と連想していき、恐竜の化石を作ることに。早速図書室で恐竜図鑑を探してきて、模造紙に大きな設計図をかきはじめます。

するといつもの暴れん坊が工房に登場。わたしたちの設計図をじーっとみる彼。わー設計図が狙われる!たいへん!と思っていたら、「紙ちょうだい。おいおまえ、どの恐竜が好き?」と作業員の1人に恐竜を選ばせ、隣で絵をかきはじめました。彼はいつも、工房を荒らしては文句を言われ、それに対してさらに暴れるという関わり方をするので、なんとなく恐がられてしまうことも多いのですが、その集中力と絵のクオリティは工房にいる人々を驚嘆させました。



<ことば>を<かたち>にするプロセスに寄り添って、彼は恐竜の絵をかくというあそびを始め、楽しんでいるようでした。工房が児童館にあることで「作る」「考える」「壊す」「暴れる」多様なコミュニケーション方法を持つ人たちが出会って、いつもとちがった遊びや関係性がうまれるところが「ことばのかたち工房」の魅力の1つだとおもいます。

「ことばのかたち工房」という体験がどんな記憶(想い出)になるのか、それに出会い直す日を、私は楽しみにしています。

最後にお知らせです。
大泉の素敵な古本屋さん「ポラン書房」で4月16日~30日までことばのかたち工房の展示させてもらえることになりました。
ことばのかたちの実物も展示予定なのでぜひ!遊びに来てください。
ことばのかたち工房について考えるときにおススメの本も選書させていただいたので、そちらも必見です。
展示についてはニュースの欄にも掲載していますのでご覧ください。
| kikuchi | 1. 西尾美也 : ことばのかたち工房 | Trackback URL | No Comments (0)
2010年3月12日 金曜日
3月11日(木)
夜19時から、ぼくらの事務局(名称未定)のリビングにて、第一回招待作家西尾美也さんと第二回招待作家北澤潤さんによる対談が行われました。なんと観客として千葉大学の神野真吾先生が来場!スペシャルゲストを交えたトークセッションとなりました。

2人のアーティスト、西尾さん、北澤さんに臼井と神野先生が質問していく構成。それぞれの活動の特質、「作品」や「表現」という言葉に対する意識、「アーティスト」という肩書きを使っている理由など、興味深い話を聞くことができました。

特に、北澤さんのプロジェクト「児童館の新住民史」はひとつのフレームワークをつくる活動であることに対し、ユニフォームを着なければならないことや、ある演出された世界観が作られていることを「子どもと新住民だけの閉鎖的な関わりになってしまっているのでは?」という指摘から生まれた次の構想。
この指摘に対して北澤さんは「ぼくが設定したフレームに介入してきてほしいのだ」と答えました。この「フレームに介入するためのルート」として、「児童館の中に“新住民の郷土資料館”的なものをつくったらどうか?」というアイデアが出ます。その郷土資料館を見て、ユニフォームを着れば新住民として児童館に居ることができる仕組みを作ってみては?という話。
あくまでアイデアですが、これまで5人に限定されていた「児童館の新住民」が、メンバーが入れ替わりつつ居続けるようになればすごく面白いなぁ、という妄想が広がっていきました。
そもそも、この対談企画のきっかけは、「東大泉児童館での活動、これからどうしたらいいのかな?アーティストの二人に聞いてみよう」という発案からでした。そこから「せっかく二人に来てもらうなら、公開ミーティングにしてみよう」というノリで、このような企画になったというわけです。
その結果、「ことばのかたち工房」は児童館を拠点とした出張型の工房に変身し、「児童館の新住民史」は別の「新住民」へと受け継がれて行く。そんな構想ができあがってきました。
トークイベントのあとは手作りおでんとサラダで食事会。西尾さん、北澤さん、神野さん、ありがとうございます!
そんなわけでウチのリビングでは、今後もこのようなトークイベントや食事会を開催していきたいと思っています。
次回は3月26日(金)。児童館の新住民はしもとが新住民や子どもたちが書いた手記を読みながら酒を飲む、「居酒屋 手記」が開かれますよ!乞うご期待。
| usui | イベントのお知らせ, 活動ブログ, 活動日誌 | Trackback URL | Comment (1)
2010年3月12日 金曜日
2月20日(土) アーティスト・イン・児童館関連トークイベント「子ども×アートで地域をひらく」が開催されました。
土曜日の夜、練馬の端っこという条件にも関わらず70名を超える方にお越しいただき、ご好評の末に無事終えることができました。ゲストの長田謙一さん、天野秀昭さん、中崎透さん、山城大督さん、安藤耕司さん、西尾美也さん、ありがとうございました。そしてなによりお越しいただいた皆様、本当にありがとうございました。
この日のトークの内容はhttp://www.ustream.tv/channel/artistinjidokanにてご覧いただけます。

美術館でも学校でもなく、児童館に介入するアートの可能性。

何かを作るプロセスを目的から解放していく仕組み。
「壊すこと」ができる環境をつくること。
細菌や雑菌、危険な環境に身を置いていた方が、かえって強い体ができるかも知れないという可能性。

凝り固まってしまった大人を揺るがすこと。
「やっちゃいけない」を「やってみる」。その事例としてのアートの役割。
様々なキーワードが八方に散らばり、新しい時代の価値観を予感させる場になっていたのではないでしょうか。
みなさんに書いていただいたアンケートからは「今後もこのようなイベントを定期的に開催してほしい」「また何かイベントがあればぜひ知らせてほしい」という声を多数いただき、今後も子ども、アート、まちに関わる「言葉」を編みあげていく場を丁寧につくっていきたいと思っています。
このような反響を受け、今ぼくたちは様々な人達が語る場をコーディネートする試みを始めています。第一弾として北澤潤率いる「児童館の新住民、語る」(2/26)、第二弾として第一回、第二回招待作家の対談「西尾美也×北澤潤」(3/11)が開催されました。そして第三弾は児童館の新住民と子どもたちが書いた手記を通してプロジェクトをふりかえる「居酒屋 手記」。
今後もこのような小さなイベントを積み重ね、先日のような大きな場へとつなげていきたいと思っています。
| usui | イベントのお知らせ, 活動ブログ, 活動日誌 | Trackback URL | No Comments (0)
2010年3月10日 水曜日
3月9日(火)、読売新聞の朝刊に掲載されました。
ぜひご一読ください。
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20100309-OYT8T00196.htm
| usui | メディア掲載情報, 活動ブログ | Trackback URL | No Comments (0)
2010年2月27日 土曜日
2月13日(土)

報告が2週間も遅れてしまいましたが、2月も元気に?ことばのかたち工房では作業が行われました。
天気も悪かったし、バレンタインの前日ということもあってか児童館のテンションもなんか異様。いや、いつも異様か…。
この日来てくれた中村児童館のしげる君と一緒に考えた<好みの緑>の制作も邪魔されっぱなしで制作にならず。女子チームはのんびりと作業していたのだけど、臼井-しげるチームはドタバタでしたね。製作途中の作品を取られて、返せと言うと「え?あぁそういうこと言うならチョコあげようと思ってたけど、やめようかなぁ」と言われて一瞬閉口。理不尽極まりないのですがね。

あらゆる手法で制作を邪魔するというのは、彼らの関わり方なのは知っているけれどそれをいなして作ることへとつなげることができなかったのは反省点。前回のようなダイナミックな作業の方が彼らのエネルギーを作品へとつなげることができる。でも、その作業を「誰とするか」、これが問題なのですよ。
そんな大変な一日だったのですが、この日面白かったのは豪華なゲストが集まったこと!

まずは、中村児童館から来てくれた高校3年生のしげるくん。古着をブチブチちぎる作業をしながら、東大泉児童館のやつらが知らない遊びをたくさん教えていました。見たことも聞いたこともない「S拳」「お手玉おとし」「タッチ缶けり」という言葉やルールに完全に心奪われてましたね。

そして、練馬ボランティアセンターの城さん。午後からの参加でしたが、解体作業や子どもらとの対話をとっても楽しんでくれたようです。
ちなみに練馬区社会福祉協議会の練馬ボランティアセンターは、練馬区内の様々なボランティア活動の紹介や、活動団体へのレクチャーや交流会などの支援をしてくれるとても心強い活動をしてくれています。

さらにゲストは続きます。石神井台にある共同保育所「ごたごた荘」に遊びに行ったときに仲良くなった塩田さん親子が来てくれたのです。久々の親子参加。うれしいなぁ。和やかでした。
ついに「ことばのかたち工房」に現れた「児童館の新住民」ピンクの山口麻里菜もちょこっと顔を見せました。

極めつけは、昼休みに訪れた「東京アートポイント計画」ディレクター森司さん。「児童館の新住民」たちが書いた手記をひとしきり眺めたのち、「クリストとジャンヌクロード展」のレセプションのためにさらりと去っていきました。次回はぜひ子どもらに殴られたり「は?」とか言われたりしてほしい…。
前回も大阪と北海道からの来客があったり、今回は練馬区内のいろんな場所から集まったり、近い遠い関係なしに様々な人が参加してくれています。ぼくらが足を運んだ先々で出会う人々が「ことばのかたち工房」に集まって作業をしてくれる。東大泉児童館にいる子どもたちは、知らず知らずのうちにいろんな土地、いろんな文化との関係を結んでいる。まるまる系で一括りにできないほど多様な人が集まり、関係を紡いでいく、まさに媒体としてのこの活動の意味を再確認しました。

交われ、ことばのかたち工房。
(臼井 隆志)
| usui | 1. 西尾美也 : ことばのかたち工房, 活動ブログ | Trackback URL | No Comments (0)